歯磨き粉『クリンプロ 歯磨きペースト F1450』の効果 – スタッフが徹底検証

さとう歯科口腔外科クリニックのスタッフSです。皆さんは、『クリンプロ 歯磨きペースト F1450』という歯磨き粉をご存知でしょうか?実はこの歯磨き粉、昨年(2022年)末ごろから爆発的に売れるようになりました。

不思議に思って調べてみたところ、どうやら全国放映されている某お昼の情報番組でこの製品が取り上げられたことがきっかけになっていたことが判明。ドラッグストアやコンビニで一般的に売っている歯磨剤や歯ブラシが取り上げられることは多々あっても、「クリンプロ 歯磨きペースト F1450」のような歯科専売品(基本的に歯科医院でしか買えない品)が取り上げられるというのは少し珍しいという印象でした。

実はこれを書いている私も含め、当院のスタッフにも『クリンプロ 歯磨きペースト F1450』の愛用者が多くいます!そんなわけで、今回はこの製品について、実体験のレビューも交えつつ期待効果などについてお伝えしていきます。

「クリンプロ 歯磨きペースト F1450」を買おうかどうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

3M クリンプロ歯磨き粉 F1450について

まずは基本情報から。

商品名 クリンプロ™ 歯みがき ぺースト F1450
メーカー スリーエム ジャパン株式会社
フレーバー ソフトミント/シトラスミント
フッ素濃度 1450ppm
内容量 90g
商品価格 1,090円~
薬用成分 フッ化ナトリウム(フッ素)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、グリチルリチン酸ジカリウム、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)

商品価格については、販売場所(歯科医院など)により若干異なるため最安値ラインと思われる価格を記載しています。※2023年2月時点での金額です

次に、製品スペックとしての特徴2つをご紹介します。

①「再石灰化」に着目した虫歯予防効果へのアプローチ

クリンプロ 歯磨きペースト F1450は、名前の通りフッ素が1,450ppm含まれています。フッ素(フッ化物)は、「虫歯予防」という効能において厚生労働省や日本歯科医師会などによって一定の有効性が認められている成分です。

ちなみに直近の2023年1月に、4学会(日本小児歯科学会・日本口腔衛生学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会)合同の声明の中で

『根面う蝕の予防が必要な成人には5000ppmFの歯磨剤のう蝕抑制効果が認められている。現在日本では市販されていないため認可されることが望まれる。』

という言及がありましたが、今の日本において製造販売が認められている薬用歯みがきのフッ素の濃度は『1,500ppm以下』という基準があるため、実際に消費者として購入できる歯磨き粉のフッ素は1,450ppm程度が上限となっている現実があります。

とは言え、フッ素が1,450ppm含まれている歯磨き粉はこの製品だけでなく他にも幾つか存在しています。では何が他の歯磨き粉と違うのか。端的に言うと、『高濃度フッ素(1,450ppm)にカルシウムとリン酸も配合されている』というのがクリンプロ 歯磨きペースト F1450独自と言える特徴です。

カルシウムとリン酸は、いずれも歯(正確に言うと唾液)に含まれる再石灰化を行う成分です。

再石灰化と虫歯予防の関係とは

ここで言う石灰化とは、歯面に蓄積した石灰化物(歯石)を除去することを指します。歯石は、食べた食物の残留物(いわゆる食べかす)と細菌から生じる酸によって形成されます。長期的に続くこの酸の影響によって、歯質が腐敗し虫歯が発生する可能性が高くなります。

つまり再石灰化は、歯石を除去することで歯面を清潔に保ち、虫歯の発生を予防するという効果があります。

②研磨剤がほとんど入っていない(低研磨性)

ドラッグストアやコンビニで売っている歯磨き粉の中には、研磨剤により歯をピカピカにするといったコンセプトのものも多くあります。着色汚れを落とし、歯をある程度白く見せることができるメリットもありますが、デメリットとして研磨剤は歯の表面を削ってしまう恐れがあるため、歯科医院では市販の歯磨き粉の利用はあまり推奨していません。

上記のような理由があるため、クリンプロ 歯磨きペースト F1450も含めた歯科専売品の歯磨き粉には、研磨材はほとんど入っていません(もしくは無配合)。上でご紹介した再石灰化の促進のような別のアプローチで、虫歯予防などへの効果を発揮します。

インターネットの口コミ・レビュー

実際にこの歯磨き粉を使った人の口コミ・レビューを、インターネットの通販サイトより一部引用抜粋します。(利用された方個人の感想なので、その点はご承知おきください)

『歯科医院で勧められてから愛用しています。 泡立ちは控えめで、じっくり磨くのにぴったりです。辛いのが苦手ですが、刺激が弱いミント味なので、舌がピリピリせず安心して使えます。』

『テレビでやってて気になったので買ってみました。夜に使っていますが、朝起きた時に口のぬるぬる感が少なくなった気がします 。』

『歯医者でおすすめされてから、子どもたちが気に入っているので、ずっとこの商品をリピートしています。味も好き。』

※いずれも https://store.shopping.yahoo.co.jp/teeth-teeth-market/2210f0004.htmlの口コミより引用

再石灰化(虫歯予防への効果)がどうというのは比較がしずらく、継続的に使わないと実感が湧きづらいですが、上記口コミだけでなくスタッフに聞いても味への評価も高いというのがクリンプロ 歯磨きペースト F1450の特徴とも言えるでしょう。

当院スタッフが「クリンプロ 歯磨きペースト F1450」を使った感想

前述の通り、「クリンプロ 歯磨きペースト F1450」は私も含めて当院スタッフにも愛用者が多い歯磨き粉です。

実際に使った感想としては、以下の通りです。(こちらもスタッフ個人の感想となります)

刺激が少なく、知覚過敏でも違和感なく使える

スタッフS

知覚過敏用の歯磨き粉というコンセプトではないですが、低研磨性のおかげもあるのか知覚過敏の自分でも歯や歯ぐきへの刺激をあまり感じず、「優しく磨けている」という感覚があります。(スタッフS)

スタッフI

ほんのり甘く、クセのない味。飽きにくい味とも言えるので、継続して使えるという意味でも患者さんに勧めやすいというのがスタッフの立場としても良いと思います。(スタッフI)

2種類のフレーバー(味)はお好みで

「クリンプロ 歯磨きペースト F1450」のフレーバーはソフトミントとシトラスミントの2種類です。

2種類の違いは味しかないので、あとは好みの問題と言ってしまえばそれまでなのですが、言葉に表すとそれぞれ以下のような味わいです。

  • ソフトミント…すっきりとやさしい味わい
  • シトラスミント…爽やかな味わい

これは当院だけかもしれませんが、実は昨年末のテレビ紹介直後にはソフトミントを購入される方が圧倒的な割合でした。それからジワジワとシトラスミントを購入される方も増えていき、2023年2月現在はむしろシトラスミントの方が若干人気かも?という具合になっています。

興味を持たれた方は、お近くの歯科医院にてお買い求めいただくか、一部の通販ショップでも販売しているのでぜひ試してみてください!(メーカー側の供給が一部追いついていないという話も聞いたので、歯科医院で買われる場合は在庫があるかを確認いただくことをおすすめします)